更新:2022年7月20日 HSPトップへもどる
ゲーム作り発想のヒント
アドベンチャーゲームをつくりたい、と考えたとき、美しい画像が表示できるととても豪華で魅力的な画面になります。
しかし、そういう画像をたくさん用意するのはたいへんです。
・デジタルカメラで撮影した画像を加工して使う
・絵が得意なひとに協力してもらう
・フリー素材を利用する
・3Dソフトで作った立体物を好きな角度で静止画にする
という方法もあります。
けれど、まずは自分でつくる方法でやってみることをおすすめします。
・うまく描けなくてもよいので自分で紙と鉛筆で絵を描いて、デジカメやスキャナで画像ファイルにする(上手でなくても手描きの絵にはそれだけで魅力があります。)
・ペイントツール、ドローツール、ファオトショップ(レタッチアプリ)などで自作する
そのほかプログラムで作画する方法があります
HSPの
画面に線をひく line 命令
画面に四角を描く boxf 命令
画面に文字を表示する mes 命令
を組み合わせるだけでも、いろんな絵を描くことができます。
gradf circle pset 命令などもあります。
テキストの記号や絵文字も活用できます。ただし機種によって文字が化けてしまわないかテストプレイして要チェック。
もちろん color 命令で色も変更できます。
font 命令で文字サイズも変更できます。
シンプルな絵だけが表示されることで、プレイするユーザーの想像力をかきたてたり、ゲーム内容に関係ある絵だけが画面内に大きく存在するとストーリーに没頭できるという効果もあります。
さいしょに例にあげた「たかしま屋デパート」の絵は、「こんなのデパートに見えないよ(笑)」と思うユーザーもいると思いますが、同時にそれがユーモアにもなります。
そして、この「たかしま屋デパート」の文字部分を変えるだけで「学校」「コンビニ」「駅」「ホテル」「武器屋」「闘技場」「ディズニーランド」「東京ドーム」にもなります。
文字テキストを組み合わせて絵を描くこともできます。
(アスキーアート風)
マップをあえてグラフィックチップ(セル・ピクセル画)にせず、日本語漢字や、半角文字をそのまま配置して表現する手法もあります。
本物の「地図」や立て札掲示されているイラスト風地図をみて「そこにいったいなにがあるんだろう」とワクワクする想像力を刺激された経験は、みんなが一度は味わったことがあるのではないでしょうか。
こんな表現もあります ↓
5555555555555 5 = 壁
5 9 5 9 = 金庫
5 3 5 3 = 井戸
5 @ 5 8 = 階段
5 8 5 @ = プレイヤー
5555555555555
画像を用意し、それが表示できる場合は、その画像をただ静止画として「紙芝居」や「挿絵」のように見せるだけでなく、その画像自体にさわることができる(インタラクティブ)ゲームにすることもできます。
『あっぷるそーす・ひなまつり』(コンパイル・プロジェクトEGG)
これは私(じゅんちゃんおじさん)が昔いた会社で作ったゲームです。
画面内のモノをクリックするといろんな反応(リアクション)がかえってくるゲームで、さらに、ストーリーが進行します。
アドベンチャーゲーム開発時のヒント:
こまかい演出はガマンして全部あとまわし!
まず『面白さ』の核心部分だけを完成させる!
ちいさく、ちいさく まとめる
◆HSPの公式書籍
[電子書籍版]オフィシャル HSP3でつくる! はじめてのプログラミング HSP3.6+3Dish入門
のなかにも「ノベルゲーム」のサンプル(Windows用とDish用 両方)が収録されています。
【仕様】
・選択肢を「行」で選ぶ
・画像ファイルが表示できる
・シナリオスクリプトを記述した外部テキストファイルを読み込む方式
・音も鳴る
むかしのゲームはアイディアの宝庫
むかしのゲーム、特にパソコン用のゲームは、さまざまなアイディアに満ちていて、あたらしいゲームを今の時代につくろうとする人の、とてもよい参考になると思います。
むかしのパソコン(ハードウェア)はメモリ容量や画面解像度が低く、いまの時代と比べるとたくさんの制限や制約がありました。いろんな内容を詰め込みたいけれども、入りきらない状態でした。
しかし、
だからこそ、そこで作られたゲームには、ムダを省いた「おもしろさの核心の部分」だけが詰まっていました。
とくに、いま個人でゲームをつくろうという人には、その開発ボリューム(どこで割り切ったらよいか)が参考になると思います。
マネるだけではつまらない、と思うときは、複数のちがうゲームの要素を組み合わせて新しいモノを生み出すこともできます。
アドベンチャーゲーム開発時のヒント:
「昔のゲームの画面写真だけを見て(遊んでみる必要は無し)」、そこから想像して「自分ならこんな内容にする」という発想方法でゲームを企画し、作ってみるのも面白いかもしれません。
HSPの開発者である おにたま さん は、歴史的なむかしのゲームを紹介するユーチューブ番組も作っています。
◆『 謎解きゲームの歴史 このゲー・VCSアドベンチャー編 』
ほかにも
◆ 『 ウルティマ 』『 ウィザードリィ 』
を紹介している動画などもあります