カッコイイ男の主人公
『 あしたのジョー 』 ちばてつや
主人公の 矢吹丈(やぶき じょう)はボクシングやケンカが強いからカッコいいわけではありません
音楽もすばらしい
簡単に説明すると
『あしたのジョー』は「力石徹がライバルの話」
『あしたのジョー2』は「ホセ・メンドーサがライバルの話」
です。
私はどちらかというとマンガ原作がある作品は漫画のほうに肩入れすることが多いのですが、これは漫画原作も良いけど、アニメがかなり本気でつくりこまれている作品です。
『あしたのジョー』は テレビアニメ版の出来が良いのでこちらを全話みたほうが良いと言っていいかも。
劇場版は本来の長い時間のドラマストーリーを圧縮短縮しているので展開が早すぎて(『ガンダム』のテレビ版と劇場映画版の差と同様)
劇場版だけ観ると、登場人物ひとりひとりのキャラクターが伝わりきらずにお話がすすんでしまう感じになっています。本来はもっと人間的な深みや魅力のある「ウルフ金串」「のりちゃん」「ゴロマキ権藤」の描かれ方も時間の都合上 不十分で、「カーロスリベラ」との友情も原作本編を知っていないと唐突な印象になってしまいます。
とはいえ、いまの時代に『あしたのジョー』テレビアニメ版を1話からぜんぶ観るのは重すぎるかもしれないので、気軽に観はじめたいなら劇場アニメ映画版『 あしたのジョー2 』を1本観て、気に入るか判断してもよいけど、気に入ったひとは物語の結末を先に知ってしまうことになるので注意。
↑ これはテレビ版『あしたのジョー2』 (1980年 制作 放送)の第1話
若い人がいまから初めて『あしたのジョー』を観るのなら、ここから観はじめるのがいちばんよいかも…
『あしたのジョー』と『がんばれ元気』の比較
『あしたのジョー』原作まんが連載期間
1968年 – 1973年 『週刊少年マガジン』講談社
1970年 – 1971年 テレビアニメ版放送 1
1980年 – 1981年 テレビアニメ版放送 2
1980年『あしたのジョー』劇場アニメ映画版
1981年『あしたのジョー2』劇場アニメ映画版
『がんばれ元気』原作まんが連載期間
1976年 – 1981年 『週刊少年サンデー』小学館
1980年 – 1981年 テレビアニメ版放送
↑ アニメ版は、原作のやわらかい空気や情緒の表現に気をつかった(雨の情景演出など)ていねいな作りで良い出来でしたが、短期間で終了したので原作の前半一部分のみのアニメ化になっています
| 矢吹丈 | バンタム級 53-52Kg |
| 堀口元気 | フェザー級 57-55Kg |
| 高嶺竜児(リングにかけろ) | バンタム級 |
矢吹丈 = 不良、悪ガキ
堀口元気 = 良い子、優等生
といえると思います。
二人の主人公の共通点は、
他人(ひと)の痛みがわかる
うつくしい。 うつくしさ をもっている
ところだと、私(じゅんちゃんおじさん)は思います
『あしたのジョー』の作品のなかで「まっしろな灰」という表現がでてきます。
『がんばれ元気』の作品のなかで、丸山ボクシングジムで三島栄司が石田ともこを肯定し励ますことばをかける場面で、そこに通じるようなセリフがでてきます。
このアニメ『あしたのジョー』で監督、脚本、演出など製作の主要な立場だった 出崎統 さんが『あしたのジョー2』の2年前に演出したアニメ作品に『宝島』(東京ムービー、現 トムス・エンタテインメント制作)
という作品があります。
この作品も、かっこいい登場人物、かっこいい男、が登場する作品です。
↑
この作品の最終話のラストシーンは、私(じゅんちゃんおじさん)が人生で観た物語作品のなかで最もかっこいいシーンの一つといって過言でありません
※この記事はのちほど追記します