暗くなると交通事故の危険度アップ。日没時刻午後5時前

現在 10月中旬のこの時期、東京世田谷区は日の入り時間(日没時刻)が 17:00 頃になっています。
日がしずんで太陽がかくれてしまえば、あかりのない場所はまっくらになります。

知ってほしい:若者や若いお母さんお父さんが気づきにくいこと

若い人の多くは、夜間、暗い場所でも目がよく見えて、町のなかで人や自転車や車のすがたをみつけられます。
あかりのない場所でも目がみえるのが若いひとたちの身体能力です。

しかし人間はだんだん歳をとっていくと、視力が低下してきて、それは視力1.5とか(遠視とか近視)のはなしだけでなく、くらがり、夜のやみのなかで、目がどれくらい見えるかという性能もだんだんおとろえていきます。
見える範囲(視野)もせばまってきます。

もし、夜になってつかれて集中力がすくなくなった高齢者の運転する車が、ぼーっとしながら運転しているときに、
真っ黒な服をきてあるいているひとと、
黄色の服を着てLEDライトと反射材をたくさん身につけているひとがいたら、
どちらのほうが気がつきやすいでしょうか?

高齢者が運転する車が左折や右折して、その直後の横断歩道をよこぎるとき、「あ! あぶない、あの車の運転手、いま渡ろうとしてるひとがいるの、見えていない!!」
と、ひやりとする場面を目撃することが実際にあります。

「車のハンドルをにぎって、じぶんのまんまえにいるんだから、見えるし、気づくのあたりまえじゃん!」
と、自分の目がよくみえる若い人は笑いごとのように「信じられない」と思うかもしれませんが、
本当に高齢になって、視力や、集中力が低下してくると、
見えているはず(目のまえにいて、視界にはいってるにきまってると思える状況)であっても、
気がついていない、
見落とす、
といったことが、現実の道路上では毎日あたりまえのように存在していて、
そのタイミングが不幸にかさなってしまうと、
死亡事故が起きてしまいます。

車の運転手の側に、停車したりよけたりする責任も義務ももちろんある。けれども、
横断歩道をわたる歩行者も、じぶんの目で車のうごきを注意してみていれば、こちらを「見落として」あぶないうごきをつづけて近づいてきた車をよけたり、じぶんの歩みをとめることで、じぶんの身体をまもり、事故にあうことをふせぐことができます。
しかし「歩きスマホ」などで画面に夢中になったまま耳栓イヤホンして歩いていれば、車のミスに気がつかずに、交通事故にあってしまいます。

車を運転しない人も、夜くらくなってから、だれかの車にのせてもらったときや、バスやタクシーにのったときに、ためしに車の窓から町の中の歩行者を観察してみるとわかります。 暗い色の服を着ているひとと、明るい色の服を着ているひとと、どのくらいちがいがあるか。ライトをつけているひとと、つけていないひとが、どれくらい目立つかどうか。

車を運転している高齢者のなかには、緑内障、白内障、飛蚊症といった目が見えにくくなる眼の病気をわずらっているひともいます。

 

簡単にできる安全度アップの対策

・100円ショップで大きなサイズの「反射材たすき」やネット通販で「ガムテープのような反射材」が売っています。
それを切って両面テープで貼ることでいろんなものが夜間の安全向上アイテムにレベルアップできます。

・自転車のヘルメット。黒色や目立たない色を買ってしまった場合、上から貼りつけることで目立ち度、安全度をあげることができます。
 デザインにこだわりたいひとは、自分好みの貼り方を工夫してみてもたのしいかもしれません。

・自転車の後部チャイルドシートの背中にたくさん貼ると非常に目立って安全です。特に車道と歩道のあいだの自転車レーンをはしるときは、車の前照灯があたって存在が目立ち、後方の車運転手に対して存在アピールができ、並走してきた車による「左折まきこまれ事故」をふせげるかもしれません。

・ベビーカーに貼る。ベビーカーは黒色のものが多いので、反射材であかるくして目立つようにしてほしいと思います。買い物時の駐車場などでも目立って安全なはずです。できれば、自発光する電池や充電式のLEDを外側につけるともっと安全です。
(⭐️注意: ただし、幼児の電池のみこみ、誤飲には要注意! 光線がこどもの目に直接はいるといけないので、光の方向が、まわりの車から気づかれやすい位置になるように気をつけて。ちかちか点滅すると「てんかん」の心配もあるので、点灯=つけっぱなしのほうがよさそうです。)

・ふだん使っている、リュックやカバンに思い切りたくさん貼っておく。大きな面積になるほど目立ち度はあがり、安全になります。
 最近では、安全のために派手な色のショッピングバッグを使用する主婦や高齢者のかたも増えています。夜間の安全を考慮した反射材がついたカバンやリュックも発売されています。

夜の外出に安全なのは、あかるい色の服を着るのがいちばん手軽で効果大

 白色の服のひとと黒色の服のひとがならんで歩くと一目瞭然です。
おしゃれにこだわりがあって黒っぽい好きな色を着たい人も、目的地までの往復は、あかるい色の蛍光色でちいさくまるめてしまえるアウトドア用のナイロン系のパーカーやレインコート、ウインドブレイカーを一枚羽織れば、安全度アップして、寒さ対策にもなります。
たすき型の反射材、蛍光色の薄いベストやビブスもちいさくたためて便利です。

2025年秋:
世田谷区内の三軒茶屋や千歳船橋に店舗がある靴屋さん「チヨダ」(東京靴流通センター)では、靴を購入すると反射材シールをプレゼントしてくれるキャンペーンを行っているそうです
チヨダ 記事

⭐️ 反射材のくわしい話:
闇夜に光って目立たせる反射材の秘密に迫る!』
 反射材を生み出した会社・3M
  JAFの記事

 

雨の日はさらにあぶなくなるので、いつも以上に注意

私は雨の日でも交通安全立哨(旗振り当番、旗当番のような活動)を交通量の多い場所ですることがあります。
見ていると晴れている日よりも危険度があがっているのがわかります。
歩く人はカサをさしていて背中をまるめているので視界がせばまっています。足早だったり、路面のみずたまりにも気をとられるので、そのぶんまわりの車や自転車をそそぐ意識がとられます。
車の側も雨で視界がみずらくなるし、ふだんよりも外は暗くて、日の入り前の時間でも雲でまわりが見通しにくくなります。
ブレーキの効きもわるくなり(制動距離がのびる)スリップの危険性もでてきます。
みずたまりの水を歩行者や自転車にかけてしまうこともあります。逆にそれをしないように気をつけていて、反対側への意識がけずられてしまうこともあります。

・雨の日は、透明色や黄色や目立つ色のカサ、カッパ、レインコートをつよくおすすめします。
いまは、カサの一部だけが透明クリアでまわりが見えるという製品も発売されています。主に小学生が使うことが多いですが、おとなのひとにもこのカサはおすすめできます。(わたしはこのカサを持っていて、使うこともあります)

 

おとながこどもたちのお手本になろう。
いつでも、どこでも

こどもはおとなのマネをします。

町のなかで起きる交通事故。
町のなかで起きてしまった交通死亡事故。

もしかしたら、その死亡事故は、
おとなであるあなたが町のなかでふだんしている

・信号無視
・歩きスマホ
・乱横断
・とびこみ横断

を、子供がマネをして発生してしまった死亡事故かもしれません。 



繰り返しになりますが、夜くらい場所ではあかるい色の上着、服装がいちばん手軽な安全度アップになります。

夜に活動する「どろぼう・窃盗団」は何色の服を着ていますか?
くらやみで活動する「忍者」は何色の服を着ていますか?

まわりのひとに見つかりにくいように「黒色」を着ています。
現代の実際の戦場の兵士も、見つかりにくいように、任務で活動するその土地の風景と同じ色の戦闘服(迷彩服)を着ています。
逆に、
発見されやすいことを目的とした海におぼれたときのライフジャケットや海難救助用の浮袋などは
黄色、や、オレンジ色、といったとても目立つ色をしています

町のなかの交通安全もおなじです。

これから冬になりますが、とくに黒色の学生服、チームユニフォームを着ている若者たちは、なるべく白色や明るい色のウインドブレイカーやジャージをいちばん上に羽織るようにすることを、私はおすすめしたいです。
安全に身を守り、交通事故にあう危険性をなるべくさげるために。

 


※この記事はのちほど追記します