◆町の道路でみかける光景「路上駐車の避け方」要注意
参考: 道路交通法 第17条
路側帯 + 片側一車線 + センターライン
という町内によくある平らな対面通行の道路で、クルマが、路側帯に駐車している車両をよけるために対向車線に一時的にはみ出して運転する光景をよく見かけます。
その際、ブレーキを踏まず、スピードを落とさない車がとても多いです。本当に多いです。
特に、反対車線の路側帯に、歩行者の子供や高齢者がいるのに、そのあいだ(路上駐車と歩行者のあいだ)をまるで、スピードを落とさず通り抜けると得点がもらえる「ドライビング・ゲーム感覚」で走る運転者がいるのです。
これは非常に危険です。
一度、相手の、歩行者の立場で想像してみてください。
車は左側通行、歩行者は右側通行、の「対面交通」原則を基本とすると、右側の路側帯を歩いているひとは、じぶんのすぐそばを「後ろから」車がくることは想定しにくいことです。じぶんの近くに車がくるときは前からくるのだから、すこしくらい車道側にはみ出したり、よろけたりしても大丈夫、という意識感覚でいても不思議ではありません。
そこを徐行もせずに生身の人間に接近して追い越そうというのは、歩行者からすると「圧迫的な幅寄せ」にも似た危険行為と感じられかねません。
対向車線にはみ出るのは車の運転者の責任です。かならずブレーキを踏んでスピードを落としましょう。
対向車線側に歩行者がいて、空間がせまいと思ったら、対向車線にでるまえに、停車して待てばよいだけです。
路上でブレーキを踏んだり、車を完全停止させるのが、なにかバツの悪いことのように錯覚している運転者がときどきいますが、それは間違いです。
追突されるのをおそれる運転者もいるのかもしれませんが、そもそも追突するような短い車間距離が誤りです。住宅街でゆるされているスピードで追突接触事故が仮にあったとしても、生身の歩行者との接触とどちらが大怪我になるか想像してください。
(※ただし、赤ちゃんや後部座席に人が同乗している場合は細心の注意が必要です。やはりどんな軽微な追突接触事故であろうと起きないほうがよいに決まっています。
ここでの追突接触事故と歩行者をはねる事故の比較の話は低速度の住宅街の道路について話しています。速度がでている幹線道路などの追突事故は非常に深刻ですので、状況を分けて考えてください。大きな道路は車線が複数あります)
この例の運転者の心理には、『対向車線にはみ出している異常事態をなるべく短い時間にしたい。対向車が来る前にもとの車線に戻りたい。だからブレーキを踏まずアクセルを踏む』という、安全に対する優先順位づけの「錯誤」が起きているのではないかと推測します。
あわてないで。複雑に考えないで。
簡単なのです。ちかくに歩行者がいなくなるまで、本来の車線で停まっていればよいのです。
みんながいなくなって危険度が下がってから、ゆっくり用心しながら路上駐車をよけて先へ進みましょう。
もちろん、対向車がくる危険性には注意して。
(夜間の場合は、ハイビームで合図しましょう)
ちなみに、対向車線にはみ出して事故が起きた場合、過失責任の割合は ほぼ100% はみ出した車のがわになると言われています。
この例ではさらに、左側にある路上駐車の車内、車のかげから、人や自転車、動物やスケートボードやボールが飛び出してくる危険性もあります。バスやトラックなどの大型車ならば、さらに警戒が必要です。
センターラインの無い道幅の細い道路では一層、徐行や一時停止を心がけましょう。
現在、 町では「なるべく人混みに近づかない」という意識からスーパーなどで買い物するときに地下駐車場や屋内駐車場にはいらず付近の路上に車をとめて、車内で運転手が待っているという光景をよくみかけます。
これまで以上に、路上駐車に対して警戒する運転が必要です。
ゾーン30の ほそい道路では、わざとセンターラインを消して道の中央寄りを走らせる(道路端の歩行者に近づかせない)ような工夫もされています。
役に立つ動画がありましたのでご紹介 リンク:
住宅街編(危険予知・事故回避トレーニング) JAF
2020年(令和2年)6月30日 施行「あおり運転」を取り締まるため道路交通法が一部改正されました。
改正道路交通法117条の2の2第11号
改正道路交通法117条の2第6号
および10の行為の関連条文
車間距離保持義務違反(第26条)
安全運転義務違反(第70条)
ほか 17条、24条、28条、52条、54条、75条
ならびに
2020年(令和2年)7月2日 施行
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律 の改正
具体的な内容はこちらのポスター
交通安全情報(警視庁)
危険!「あおり運転」はやめましょう(警察庁)
関連記事: 住宅街の交通安全
※更新 2020年 7月4日
記事初出 2020年 6月27日
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